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#39/「人に迷惑をかけてはいけません」の呪いから自分を解放する

本コンテンツは、「Nodebaseのコンテンツになりそうな雑談」というテーマでNodebaseチームで雑談をした回の文字起こしです。雑談なので、細かい内容の検証等はしていません。内容に間違いがある可能性はありますので、その辺りご容赦ください。

今回は、「迷惑」の呪いから自分を解放して、少し生きやすい世界を想像してみるお話。

カンタ : 今日は「迷惑」について話したいんだけど

バルカナ : ほう

カンタ : 特に何かキッカケがあるわけじゃないんだけど、前々から思ってたのをふと思い出しただけなんだけど

バルカナ : はい

カンタ : なんかさ、子供の時から「人に迷惑をかけてはいけません」って教えられてきたよね

サキ : はい、そうですね

カンタ : でもさ、生きていく上で人に迷惑をかけないとか不可能じゃん?

バルカナ : うん、まぁそうですね

カンタ : 「迷惑をかけない」を基礎的な道徳として持ってるとさ、迷惑をかける人に対してやたらと攻撃的になる人いるよね。

サキ : あー。

カンタ : SNSとかでもさ、店員さんの子供への神対応みたいなのがバズったとき、必ず「迷惑だろ」みたいな批判する人が湧いて来るよね

バルカナ : あー。

カンタ : まぁそうやって批判してる人は実際は迷惑かどうかはどうでも良くて、批判したいから批判してるだけなんだろうけどさ

バルカナ : まぁそうでしょうね。自分に迷惑かかってるわけじゃないですからね、そもそも。

カンタ : そうそう。でもさ、それが批判として成立し得るのって「迷惑をかけてはいけない」が道徳として共有されているという感覚があるからだよね。

バルカナ : なるほど。確かに、迷惑をかけてはいけないって道徳がなければ、迷惑だろってのは批判として成立しなくなりますね。

カンタ : 「だとしたら何?」で終わるよね

サキ : なるほど

カンタ : 特に子育てしてるとさ、他人に迷惑かけないように生きていくとか不可能だなって痛感するよね

バルカナ : 分かります。レストランとか電車でグズられたとき、周りの人は迷惑だろうなと思いつつ、どうにもならないときはどうにもならないですからね

カンタ : 混雑してるときにベビーカーでスペース取っちゃうのもさ、迷惑だろうなとは思うけど、どうにもならないしね

バルカナ : 電車の中で畳めみたいな風潮ありますけどムリがありますからね

カンタ : 畳んだベビーカーを支えつつ、子供を抱っこして、電車の揺れに耐えるとかどんな罰ゲームよって話だからね

サキ : 本当にそうですね。

カンタ : 大人になると、自分のことは自分で出来てるつもりになっちゃうから人に迷惑をかけずに生きてるつもりになりやすいよね

サキ : あー、たしかに。でも人によって迷惑だと思うことには幅があったり、自分だけの力ではどうにもならなくて誰かの助けを借りないといけないことはありますからね。

カンタ : そうそう。本当は迷惑をかけ合うことで自分たちの生活は成り立っているはずなのに、迷惑をかけてはいけないという道徳によって結構色んな弊害が起きてると思うんだよね。

バルカナ : と言うと?

カンタ : 迷惑をかけてはいけないという道徳強く内面化してるとさ、迷惑をかけることがとても悪い事だという認知になるよね。

サキ : そうですね。やってはいけないことをやっているという事になっちゃいますよね。

カンタ : でもさ、実際には人に迷惑をかけずに生きることって出来ないわけじゃん。

バルカナ : 生きてるだけで地球規模で見たら迷惑と言えなくもないですしね。笑

カンタ : 迷惑をかけること大きな罪悪感を抱くんだけど、迷惑をかけてしまう、としたらさ、その罪悪感に苛まれ続ける「迷惑をかけていない」ことにするかしかないよね

サキ : あー、そうなりますね。

カンタ : で、多くの人は、そんな強い罪の意識に苛まれ続けることにはメンタルが耐えられないから、私は迷惑をかけていないという風に自分の認知の方を歪めちゃうんだと思うんだよね

バルカナ : あー・・・

カンタ : でさ、迷惑をかけてはいけないという道徳に、私は迷惑をかけていないという認知がかけ合わせられると、迷惑をかける他者に対してすごく他罰的になって攻撃的になる、みたいなことが起きてるんじゃないかと思うんだよね。

バルカナ : なるほど。それが冒頭の、自分がかけられてるわけでもない迷惑に怒ってる人につながるわけですね。

カンタ : まさに。かと言って、迷惑をかけずに生きられないんだから好きなだけ迷惑かければいいかっていえばそういうわけでもないよね。

サキ : そうですね。そういう人の近くにはいたくないですね。

カンタ : じゃぁどうするのって話で、前々から思ってることがあって

バルカナ : お、ソリューションがあるんですね。

カンタ :自分が他人に迷惑をかける分他人の迷惑を引き受けるって考え方をするというのが自分なりのソリューションなんだけど。

サキ : ほう

カンタ : これは迷惑をかけた相手の迷惑を引き受けるという話ではなくて、迷惑を引き受けたら+1ポイント迷惑をかけたら-1ポイントみたいな感じで、ポイントがプラスの状態を維持しようみたいな考え方。

サキ : え、それすごく良い気がします。徳を積むみたいな感じですね。

カンタ : そうそう。例えば、電車で赤ちゃんがギャン泣きしてて、仕方ないなとは分かってるんだけど、うるさいなとは思っちゃう、みたいなときに、迷惑を引き受けたから+1ポイントって思うようにするみたいな。

バルカナ : 迷惑じゃないって自分を納得させるよりその状況を受け入れやすそうですね

カンタ : そうそう。迷惑をかけてはいけないという道徳の別の作用として、仕方のない状況を迷惑に思ってはいけないみたいなのもあると思ってて、これも不健全だと思うんだよね。

サキ : あー、なるほど。確かに。

カンタ : 例えばさ、子どもが急に熱出して早退するみたいなときに、仕事で影響を受ける人が迷惑に感じるというのを良くないみたいにしちゃうと、結局、それがストレスとして蓄積されて子育てしてる同僚へのヘイトに繋がるみたいなことってよくあると思うんだよね。

バルカナ : あると思います。

カンタ : そこでさ、迷惑って感じることをやめるんじゃなくて、迷惑を引き受けたから+1ポイントって捉えたら何かもっと前向きになれるんじゃないかと思うんだよね。

サキ : なるほど。

カンタ : で、自分が風邪ひいて休んで同僚にフォローしてもらうときは、そのとき貯めたポイントからポイントを引き出すみたいな考え方。

バルカナ : お金みたいに捉えると、誰からもらったとか誰に使ったとかってあまり考えなくてよくて自分の中のトータルのバランスで考えられるのが良いですね。

カンタ : そうそう。貯金をする感覚で、他人の迷惑を積極的に引き受けようかみたいな考え方が出来るよね。

サキ : おー。

カンタ : みんながそういう風に考えて、残高をプラスに保とうとしたら平和な世界じゃない?

サキ : いや、本当にそうですね。いざという時に迷惑をかけてもポイントが足りなくならないように、日頃から迷惑を引き受けてポイントを貯めとこうって思いました。

カンタ : こう考えると、迷惑をかけることにもかけられることにも罪悪感を抱き過ぎず、かと言って、開き直って迷惑をかけまくるみたいなことにもならないなって思ってる。

サキ : この話を聞いて救われる人は結構いるんじゃないですかね

カンタ : 問題は、この記事が多分ほとんど読まれないことだね。

バルカナ : オチがひどい。笑

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