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#23/ TeacherTeacherを推したい

本コンテンツは、「Nodebaseのコンテンツになりそうな雑談」というテーマでNodebaseチームで雑談をした回の文字起こしです。雑談なので、細かい内容の検証等はしていません。内容に間違いがある可能性はありますので、その辺りご容赦ください。

今回は、いろんなPodcastを聴いているカンタが、推し番組のひとつ「TeacherTeacher」をプレゼンする回です。

カンタ : 今日は最近推してるTeacher Teacherって子育て系ポッドキャストの話をしたい。

子育てのラジオ「Teacher Teacher」

👩‍🎓ホームページ👩‍🎓https://teacherteacher.jp/

👂Podcast👂https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E5%AD%90%E8%82%B2%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA-teacher-teacher/id1682631518

バルカナ : なんか最近よくそのポッドキャストの話してますよね。

サキ : 私は2~3エピソードだけ聴きました。

カンタ : 3月に発表のあった第5回JAPAN PODCAST AWARDSっていう日本一のポッドキャスト番組を決める大会で大賞を受賞して日本一にもなっててもう既に大人気のポッドキャストなんだけど、

サキ : ビッグウェーブに乗っかろうということですね。

カンタ : ありていにいうとそういうことになる。

バルカナ : 笑

カンタ : バルカナさんは聴いてないってことなので、まずどんなポッドキャストなのかということから紹介すると。

バルカナ : ほい。

カンタ : 福岡で小学校の先生をやってたはるかさんと、ポッドキャストとか音声コンテンツの制作プロデュースをやってるひとしさんって2人がやってる番組で、リスナーからもらった子育てに関するお悩みに対する解決策を提案していくみたいな内容。

バルカナ : なるほど。

カンタ : お悩みの内容は、子供が癇癪を起こして困ってるとか、宿題をやりたがらないとか、すぐに家出しちゃうとか、不登校になって学校に行けてないとか、結構幅広い。

バルカナ : 対象年齢ってどのくらいなんですか?

カンタ : 話し役のはるかさんが小学校の先生だったのもあって、小学生くらいの子の話がメインだけど、内容は未就学児にも何なら大人に対しても有用だと思う。

バルカナ : ほう。

カンタ : この流れで推しポイントに入っていくと、まず1つ目は、汎用性のある学びと具体的なアクションがバランスよく摂取出来るというところで。

バルカナ : 何か凄そう。

カンタ : 話の構成は、基本的には、まず具体的なお悩みから入ってて。例えば、子供が赤ちゃん返りして困ってますみたいな。

サキ : めちゃくちゃあるあるですね。

バルカナ : うちは一人なんで未経験ですね。

カンタ : そうそう。具体的な話だけだと自分は関係ないなとか、うちの子はその時期過ぎたからなとかってなるじゃん。

バルカナ : そうですね。

カンタ : そこでTeacherTeacherの中ではまずその課題を理論的に抽象化することで射程を拡げてくれるんだよね。

バルカナ : 例えばどういうことです?

カンタ : 例えば、赤ちゃん返りの例だと、アドラー心理学の目的論という観点からこの課題を捉えてみましょう、みたいな感じでその課題を一段階抽象化して少しメタな視点から捉え直すのね。

バルカナ : なるほど。

カンタ : 目的論っていうのは、子供の問題行動に対して、その原因について考えるんじゃなくて目的について考えてみようというアプローチなんだけど。

バルカナ : 分かるようで分からないですね。

カンタ : 例えば、赤ちゃん返りで食べ物をわざとこぼすとかって問題行動があったとして、原因について考えると「私のこと嫌いなのかな」とか「人を困らせて楽しがるって心に闇を抱えてしまってるのかな」とか、そういう方向で考えてしまうと解決策が見つからなくなるよね。

サキ : そうですね。どうしたらいいか分からなくなりそうですね。

カンタ : そうじゃなくて、この子がそういう行為をする目的に着目してみましょうっていう考え方で、アドラーがその目的をいくつかの分類しているらしくてその中でも「注目してほしい」という目的を持ってるんじゃないかという仮説を立ててて。

バルカナ : ほう。

カンタ : 自分に注目をしてもらいたいってときに相手を困らせると「怒られる」という形ではあるけど注目は得られるよね

バルカナ : そうですね。

カンタ : で実際に怒ると、その子の「注目されたい」という目的は達成されてしまうよね

バルカナ : ですね。

カンタ : そうすると「注目されたい」という目的に対して、「困らせる」という行動が有効なんだなって学習しちゃうよね。

バルカナ : あー。そうすると「困らせる」という行動が増えそうですね。

カンタ : まさにそう。

サキ : なるほど。

カンタ : で、解決策としては、「注目される」という目的を別の行動、特に望ましい行動をしているときに達成させてあげましょうということを提案していて。

バルカナ : なるほど。

カンタ : 具体的には、例えば一人でお絵描きしているときに声掛けしてみるとか、その子と2人きりで過ごす時間をうまく作ってあげてそこで注目を寄せてみるとか。

サキ : 解決策が具体的で実践しやすそうですね。

カンタ : ここでポイントは、まず具体的お悩みという課題(赤ちゃん返りして困っている)から入る。これは共感しやすいんだけど射程が狭いよね。そこで理論的な背景を持って課題を抽象化する(目的論の観点から「注目して欲しい」という課題である)、それに対して抽象的解決策を論理的に導く(問題行動以外の場面でその目的を達成させてあげる)、そしてその具体アクションを提示する(お絵描きしているときに声掛けする)って構成なんだけど。

バルカナ : おー、きれいですね。

カンタ : 解決策の提案は具体的で分かりやすいんだけど、それでうまくいくとは限らないよね。でも、その背景にある抽象的な論理がセットであるから、仮にその具体案がうまくいかなくても解決策に至った抽象的な論理から自分で別の具体策を考えやすいよね。

サキ : うちの子お絵描きしないんだよなーと思っても、絵本読んでる時にやってみようとか応用がしやすいんですね。

カンタ : 課題も抽象化されてるから赤ちゃん返りという場面以外でも、「原因」に着目して行き詰まったら「目的」に着目してみようという視点は武器として使えるよね。

バルカナ : 確かに。ってかほんとに好きなんですね。笑

カンタ : こういうキレイな構造、大好物。で、推しポイントその2なんだけど。

バルカナ : まだあるんですね。

カンタ : こういう理論に基づいた提案って、机上の空論になりがちなんだけど、Teacher Teacherの中では、実際に小学校の先生をやってた時にはるかさんが自分で試してみてうまくいったこととか、失敗したことっていう体験談を元にした実践的な話してくれるからすごく説得力がある

バルカナ : 理屈だけの頭でっかちなのも、経験則を過度に一般化したHow-toも苦手なんで、それは良いですね。

カンタ : 自分たちの仕事でもそうなんだけど、筋の良い仮説を立てるためには「巨人の肩に乗る」って大事でちゃんと勉強やリサーチをしないといけないんだけど、その仮説って結局実践による体験的な検証を自分でやっていくことを通して理解を深めていくしかないんだよね。

サキ : たしかに、デザインも自分で手を動かさないと上達しないけど、闇雲にやるよりは理論やベストプライスを勉強した方が効率上がりますね。

カンタ : そうやって理論と実践の仮説検証をグルグル回した知見をおすそ分けしてくれるの、本当に誠実にお悩み解決に向き合ってるんだなーと思う。

サキ : 凄いですね。

カンタ : 推しポイント3つ目は、

バルカナ : まだあるんだ。笑

カンタ : とりあえずこれでラストにしとくわ。んで、3つ目は、誰も傷つけない、のにフワフワしてないってとこなんだけど。

バルカナ : ほう。

カンタ : こういうコンテンツってさ、例えば学校はクソだーとか、◯◯って教育方針は全然ダメだ!とか、子供を泣き止ませるコツ3選とかって、分かりやすい対立構造を作ったり表層的なHow-toで煽る方が注目集めやすそうじゃん。

バルカナ : 実際そういうコンテンツたくさんありますよね。私は苦手ですけど。

カンタ : 自分も苦手、というか嫌い。Teacher Teacherは結構具体的なHow-toの話をしてるのにそういう嫌な感じが全くなくて、子供、親、学校とか全方位に対して理解と共感を示しながら、一つ一つのお悩みにすごく真摯に向き合ってる感じが伝わってくるんだよね。

サキ : 2~3本しか聴いてないですけど、その感じはすごく伝わってきました。

カンタ : 一方でさ、そういう全方位に配慮してるとさ、普通何も言えなくなりそうじゃん。「皆違って皆良いから人それぞれだよね!」って言っちゃうと話が全部終わっちゃうよね。

バルカナ : そうですね。

カンタ : でもさ、お悩み相談してる人は、実際にいま困っていて、そんなこと言われたってこの困り事は1ミリも改善しないわけじゃん。

サキ : そうですね。

カンタ : そこに対して、さっき紹介したみたいな感じで、かなり具体的で踏み込んだ提案をしてるのが、凄いバランス感覚だなと思う。

バルカナ : 具体的なアドバイスって押し付けがましくなりがちですしね。

カンタ : そうそう。Teacher Teacherは全然押し付けがましくないんだよね。

バルカナ : へー。

カンタ : さっきの例はアドラー心理学だったんだけど、他にも認知科学とか脳科学とか哲学とか科学的なエビデンスはない教育論的なものも含めて、かなり幅広い観点から提案をしていて、良い感じでメタいんだよね。

バルカナ : メタいって。笑

カンタ : そのお悩み事という事象捉える観点(パースペクティブ)が増えると、いままで見えてなかった解決の緒が見えるよね、みたいなスタンスで提案をしていて、これが正解ですって感じでは全くないからすごく受け入れやすい

バルカナ : 好きなんですね。笑

カンタ : そのTeacher Teacherをやってる2人中心にこの4月にコンコンっていう不登校支援のオンラインフリースクール完全無料で始めてて。

バルカナ : へー、凄いですね。無料でどうやって運営してるんですか?

カンタ : コテンラジオと同じようなスキーム。COTENさんがコテンラジオってポッドキャストでスポンサーを獲得して、その資金を使って歴史のデータベースを開発してるみたいな感じで、TeacherTeacherのリスナーからスポンサーを募集してその資金でフリースクールを運営するモデル。

バルカナ : へー、面白い。

カンタ : 話し出すと更に長くなるから詳しくは喋らないけど、これがうまくいくと日本の教育にすごく大きなインパクトを与えられるんじゃないかと結構期待してるんだよね。

バルカナ : ほう。壮大ですね。

カンタ : まぁその話はまたいずれ。TeacherTeacher聴いてみたくなった?

サキ : 2~3話聴いていいなとは思ってましたが、構造的に説明されるとそういう観点でちゃんと聴いてみたいなと私は思いました。

バルカナ : 教育系のコンテンツって、どうしてもちょっと怪しかったり思想強かったり押し付けがましく感じたりして中々合うものが見つけられてないんですが、ちょっと聴いてみたいなと思いました。

カンタ : 刺さり具合がいまいちだな。笑

バルカナ : いや、面白そうだなと思いましたよ。笑

カンタ : また懲りずにプレゼンするわ。



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